剣と魔法の国・オーブ(モルゲンレーテ社は存在しない)を舞台にしたゲーム。だがしかし、他
のゲームブックと少々異なる点が有る。それは……主人公がタイガー忍者である事だ。
タイガー忍者とは何か? それは善神クオンを崇め、「静かなる夢の島」で日夜格闘技と暗
殺術の鍛錬を続ける屈強な僧たちである。
修行僧とアサシンがごっちゃになっておる。さすが外人の作った
忍者ゲームだけの事はある。
主人公は善神クオンを封印しようとする三人の敵を仕留めるため、タイガー忍法を駆使して
襲い来る脅威に立ち向かうのだ。悪鬼・海賊・魔物、立ち塞がる数々の敵。そいつらに電光 キックを打ち込みドラゴン払い投げで地に転がしコブラ・パンチで止めを刺せ! 安心し ろ、全部ゲーム中に実在する技だ。
ストーリーとかゲームバランスとか些細な事は気にするな! 考えるな、感じるんだ! 槍を
振り回す鬼の喉笛にタイガー跳びキックをかましたいという人には非常にお勧めなこ のゲーム、イロモノの烙印を押されがちだが本当にその通りだ。昭和61年に刊行さ れた本なので今どき見かける事は無いだろうが、万が一どこかで発見したら手厚く保護すると いいだろう。それが何かの形で報われる事は有り得ないだろうが。
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