ウィザードリィ ―魔術師ワードナの野望―

 双葉社から出ていた「ファミコン冒険ゲームブック」の一冊。そしてファミコンを持ってい
なかった自分をWIZの暗く深い迷宮世界へと引き込む引き金となった作品でもある。
 はっきり言えば完成度は高くない。ぶっちゃけ運ゲー。しかしキャラクターの顔と名
前は決まっているがクラスと装備は選択性という、キャラを固定しながらもキャラクターメ
イキングの余地を残してある部分は面白いと思う。
 それがもっとゲーム本編に反映されていれば言う事は無かったのだが……。
 それでもこのゲームを表紙カバーが変色しボロボロになるほど遊んだのは事実。個性のあ
るキャラクターは好きだ。でも自分で作ったキャラクターも好きだ。そんな無節操な
自分に相性の良い物があったのだろう。
 ノスタルジーにふけりながら、久しぶりにWIZを買ってプレイしようかとネットで最新作を調べた
学園物になっていた。
 まぁこれは別に良い。
 キャラ絵がずいぶんと綺麗になっていた。
 まぁ俺は全然構わない。
 種族からリザードマンが消えていた。

 うっお―――っ!! くっあ―――っ!! ざけんな―――っ!
 サターンBCFのデータはまだあるぜ――っ!!てめぇ… なめとんのか?
 戦士にキリジュツはいらねぇ!魂のはいった攻撃なら―― どんなACでも打ちぬくぜーっ!!!!

 新種族で一番のお気に入りだったのだが……CDSのプレイヤーキャラクターとは思えない顔
グラとか外伝3の攻略本のどこに焦点が合ってるのかわからない視線とか、思わず胸板が
ときめいたのが懐かしい。
 次のWIZで復活しないかなー、リザードマン。グループSNEが手がけた真WIZでの扱いは少々
気に入らなかったが、まだ居るだけマシだったのかねぇ……。

【主人公】
 プレイヤーキャラ唯一の名無し。人間・男・戦士。
 この容姿とか前髪を染めている所からは察し難いが、これでもれっきとした戦士なのだ。
 特徴らしい特徴が無いのが特徴。
【グレン】
 ホビット・男・盗賊。
 ノリも口調も随分軽い、パーティ内で一番よく喋るある意味中心人物。その性格と容姿で自分の中のホビット像を木っ端微塵にブチ壊してくれたナイスガイ。イラストレーターの方がホビットとは何なのか微塵も知らなかった事が容易に窺える。まぁこれはこれでよし。
【ミルディ】
 人間・女。職業は戦士と僧侶の二択。
 露出度の高いお転婆な女の子。グレンの次ぐらいには目立っている。女戦士なのでヘソ出しの軽装、人間なのに職業選択肢に僧侶という、WIZ世界へ真っ向から勝負を挑むある意味一番男らしい女傑。
 まぁこれはこれでよし。
【ベネディクト】
 ノーム・男・魔術師。
 なぜ魔術師をやるキャラクターにノームという種族が割りあてられたのか、「全種族を出す」という理由以外に思い浮かばない。
 実はこの物語の鍵を握る中心人物だったりもする。
【アリサ】
 エルフ・女・僧侶。
 エルフだがとんがり耳が見えない。というかとがっているように見えない。多分イラストレーターはエルフって何なのかよく知らない。
 大人しい女の子だが、それ故喋る機会が少なく、たまに出てくるシーンでやっと存在を思い出す事もしばしば。
【ルコック】
 性別(男)以外の全てが選択性という器用なキャラ。プレイヤーの意思一つで屈強なエルフやバカデカいドワーフと化し、司教から侍までこなす。
 2mの身長といい髪形といい牡牛座の黄金聖闘士を思い出させるが、彼とは違って物語り終盤に意外な真実を明かす。

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